深圳から香港へは直通の電車があり、便利ではあるものの、国境を越えるため入出国手続きが必要です。夕方の時間帯は多くの人が移動するため、駅構内は人で溢れ、手続きの列も長く続いていました。パスポートを提示し、入国カードを記入し、荷物検査を受ける――一つひとつのステップはシンプルですが、混雑の中では時間も体力も消耗します。
それでも、国境を越える瞬間には独特の緊張感と高揚感がありました。深圳の活気ある街並みから香港へと移り変わる景色は、まるで別世界に足を踏み入れるようで、これから体感するサイネージの迫力への期待をさらに高めてくれました。

香港に到着してから、まずは少しリラックスするために飲茶を楽しみました。点心の蒸籠から立ち上る湯気、香ばしい焼売や小籠包、そして熱々のお茶。慌ただしい移動の疲れを癒すにはぴったりの時間でした。
商談の合間にこうしたひとときがあることで、緊張感が和らぎ、チームの雰囲気も柔らかくなります。食事を共にすることで自然と会話も弾み、次に向かう現場確認への意欲も高まっていきました。

そしていよいよ香港島へ。夜の街に足を踏み入れると、そこには圧倒的な光の洪水が広がっていました。ビルの壁一面を覆う巨大なLEDスクリーン、動きのある映像が街全体を彩り、まるで都市そのものが一つの舞台装置のように感じられます。
深圳で見た透明ディスプレイや新しい広告のアイデアも印象的でしたが、香港のサイネージは「迫力」という点で群を抜いていました。映像の鮮明さ、音響との組み合わせ、そして街の人々の流れと調和する演出――そのすべてが「情報発信の未来」を体感させてくれるものでした。

私たちは実際にサイネージが設置されているビルの近くまで足を運び、現場を確認しました。道中では、香港特有の狭い路地や高層ビルの谷間を歩きながら、街の熱気を肌で感じました。
ビルの足元に立ち、見上げると巨大なスクリーンが頭上を覆い尽くすように輝いています。映像はただ流れているだけではなく、街の雰囲気や人々の動きに合わせて「体験」として成立していることを実感しました。これこそが猛建設が目指す「サイネージの未来像」に直結するものだと強く感じました。

深圳での技術確認に続き、香港での迫力あるサイネージ体験は、猛建設の事業にとって非常に大きな刺激となりました。透明ディスプレイや新しい広告の考え方に加え、都市全体を巻き込むようなサイネージの迫力を体感できたことは、今後の事業展開に直結する貴重な経験です。
移動の大変さや飲茶でのひとときも含めて、この旅は「技術」「体験」「人とのつながり」が融合した時間でした。猛建設は、こうした学びを活かし、他社にはないシステムとコンテンツ制作をさらに進化させ、未来の広告や情報発信を形にしていきます。